研究・考察

【研究】”炎柱”煉獄杏寿郎さん【心を燃やせ】

”炎柱”煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)さん、公式年齢は20歳。身長177cm、体重72㎏。

東京府荏原郡駒澤村(現・世田谷区桜新町)出身。趣味は能や歌舞伎、相撲観戦。

好きな食べ物は「さつまいもの味噌汁」。好きなお弁当のおかずは「鯛の塩焼き」「さつまいもご飯」だそうです。

初登場は第6巻。「柱合裁判」のときです。

以下、最終話までの内容とファンブック等のネタバレ含みますので、未読の方はご注意ください。

煉獄さんの略歴

名門「煉獄家」の長男として誕生

代々”炎柱”を輩出する鬼殺の名門「煉獄家」の長男として生まれました。弟には千寿郎(せんじゅろう)くんがいます。

父の槇寿郎(しんじゅろう)さんから剣の手ほどきを受けて育ちましたが、あるときから槇寿郎さんは稽古をつけるのを止めてしまいます。

それからは、たった三巻の指南書を読み込んで、自力で”炎の型”を修得し、”最終選別”に参加して隊士となり、”炎柱”まで上り詰めます。

”最終選別”合格後~「初任務」の様子は、『公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐』に収録されている「煉獄零話」に載っています。このお話は映画「無限列車編」の特典として配布された「煉獄零巻」と同じ内容です。

「下弦の弐」を倒して”炎柱”に就任

”炎柱”になるにあたっては、下弦の弐を倒しています。

また、”炎柱”になるときの物語は、『鬼滅の刃-外伝』「煉獄杏寿郎外伝」に掲載されています。

とっても強い杏寿郎さんですが、下弦の弐はわりとぎりぎりな感じで倒しています。

ここから「無限列車」に乗るまでは1年とちょっと。短期間のうちに、どんどん成長していったというのがよく分かるエピソードです。

「無限列車編」での活躍

「無限列車編」では、下弦の壱・魘夢の血鬼術にかかってしまいました。

これは杏寿郎さんにとっては失態だったと言えますが、本能と無意識で「精神の核」が破壊されることを防いでいます。

禰豆子と炭治郎によって血鬼術を解かれてからは、優れた状況の把握力と判断力の早さ、的確な指示力・指導力を見せています。

常に前を向く姿勢、最善策を迷いなくとる決断力、仲間を信じる心、それらも含めて煉獄杏寿郎さんは”柱”としては理想的だと思えます。

TVアニメ版「無限列車編」第1話では、”炎柱”として普段どのような態度で隊士たちに接していたか、どんな感じで任務を行っていたかを見ることができます。

最終的に列車が横転したにも関わらず、一人の死者も出させませんでした。

まだまだ成長途中だった杏寿郎さん

猗窩座には「まだ肉体の全盛期を迎えていない、あと1~2年~(略)」(映画版・TVアニメ版)と指摘されており、まだまだこれから強くなるはずでした。

猗窩座には”痣”を発現させた冨岡義勇でさえ単独では敵わなかったので、この時点でぎりぎりまで猗窩座を追い詰めたのは信じられない強さです。

「無限列車編」の時点では、”痣”は確認されていませんが、出ていてもおかしくない感じに思えました。

また、生きていればその後は確実に”痣”を発現させていたでしょう。

他の”柱”たちとの関係

公式ファンブック鬼殺隊見聞録・弐』掲載の「柱相関言行録」では、他の”柱”たちと非常に良好な関係を築いていることがわかります。

テレビアニメ版「無限列車編」第一話の特別予告版でも、その内容が紹介されています。

冨岡さんにも「好き」と言われ、あの不死川さんにも「好き」と言わせています。甘露寺さんは杏寿郎さんが育てた弟子です。

”柱”の面々は無愛想な人たちが多いので、柱合会議などでは煉獄さんがいるだけで華やか・にぎやかな雰囲気になりそうですね。

時透くんとのエピソード

「柱としてともに頑張ろう!」と言って時透くんの肩を叩いたシーンが有名です。おそらく時透くんが”霞柱”に就任したときだと思われます。

このときの手の温かさや優しさを、のちに時透くんは公式スピンオフ小説3「鬼滅の刃 風の道しるべ」 第4話で回想しています。

この小説はどこを読んでも涙がとまりません。

家の持つ「使命」と自らの「責務」にとらわれる

代々”炎柱”を輩出する鬼殺の名門「煉獄家」の長男として生まれ、何の疑いもなく鬼殺の剣を学んで育った杏寿郎さん。多くの他の隊士たちとは違い、”鬼”に対する個人的な恨みは、少なくとも当初はなかったと想像できます。

そんな杏寿郎さんにとって、”命をかけて鬼と戦う”理由は何だったのでしょう?

根底にある「母」との約束

「強く生まれたからには弱いものを守らなければならない」という母の教えは、子供のころからずっと杏寿郎さんの心に宿っていました。

鬼殺の名門に生まれ、”炎柱”になることを期待されて育った杏寿郎さんにとって、この言葉は「戦うための動機」になっていたと同時に、残酷な見方をすれば「呪い」になっていたとも考えることができます。

”最終選別”やその後の任務を経て、「人を守る」ことへの尊い思いがふくらんでいったことはたしかだと思いますが、それでも根底にはこの「母との約束」がずっとありました。

「無限列車編」の最後では、杏寿郎さんの前に母の瑠火さんが現れます。

「母との約束」をちゃんと守れたことを確認して微笑む杏寿郎さんの笑顔はとても朗らかで、「責務」を果たしたことを認めてもらえて喜ぶ、ひとりのあどけない少年の笑顔でした。

杏寿郎さんが「無限列車」で見た夢は幸せな夢か?

魘夢いわく「幸せな夢」を見せた

魘夢はみんなに「幸せな夢」を見せたと言いますが、杏寿郎さんの夢は初見では幸せな夢に見えませんでした。表情も辛そうな感じでした。

杏寿郎さんが心の奥底にしまっていた夢は、”立派な炎柱になって両親に認めてもらう”ことだったのかもしれません。最初の「列車内で鬼を倒す夢」も、最後はかまぼこ隊の三人に慕われるのが嬉しいという感じでした。

「考えても仕方がないことは考えない」という考えとともに、”誰もが認める立派な炎柱”となるために努力する毎日そのものに、杏寿郎さんはしあわせを感じようとしていたのではないでしょうか。

心の奥底にある本当の夢である「両親に認めてもらう」ことを魘夢が見出せないほど意識的に封印してしまっていたのだとしたら、やっぱりちょっと悲しいです。

千寿郎くんに託した言葉の本当の意味

幼いころから鬼殺に生きることだけを意識してきた杏寿郎さんは、他の隊士や柱たちが過ごしてきたような一般社会での生活やしあわせ、喜びを、知らないまま育ったのかもしれません。

父親を始め、多くの人に触れることでそのことに思い至っていたからこそ、千寿郎くんには「心のままに生きろ」という言葉を託したのではないでしょうか。

杏寿郎さんも槇寿郎さんと同じく、「自分の代で煉獄家の”炎柱”は終わりにする」という考えを持っていたのではないかと考えます。だからこそ多くの弟子・継子を育てようとしていたのではないでしょうか。

千寿郎くんの日輪刀の色が変わらなかったとき、心の奥で杏寿郎さんは安堵したのかもしれません。

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