研究・考察

【研究】”恋柱”甘露寺蜜璃さん

恋柱・甘露寺蜜璃(かんろじみつり)さん、公式年齢は19歳。167cm・56㎏。

誕生日は6月1日、東京府麻布区飯倉(現・港区麻布台)の出身です。好きな食べ物は桜餅。

趣味は料理とメンコで、メンコでは負け知らずだそうです。

以下、最終巻までの内容とファンブック・外伝等の内容も含みますので、未読の方はご注意ください。

蜜璃さんの歩み♪

修行を始めた年齢は?育手は?

蜜璃さんは17歳頃、煉獄杏寿郎さんの弟子として修行を始めました。杏寿郎さんも当時はまだ”炎柱”ではなく、”炎の呼吸”を使う一般隊士でした。蜜璃さんも当初は”炎の呼吸”を学んでいたと思われます。

そして修行を始めて半年後には、なんと”最終選別”に合格してしまいます。

これには杏寿郎さんも「すごいことだ」と驚いています。蜜璃さんのポテンシャルに加えて、杏寿郎さんの教え方も上手そうです。

ただ隊士になりたての頃は、『鬼滅の刃外伝』「煉獄杏寿郎外伝」によると、習った呼吸がうまく使えておらず、腕力に頼った戦い方をしていたようです。

TV版「無限列車編」の次回予告第一話特別編でも放映されましたが、「柱相関言行録」では、修行中は「一緒に修行してて楽しかった」と蜜璃さんも回想しています。

”弟子”→”継子?”→”恋柱”へ

杏寿郎さんが”炎柱”となってからは、任務に同行して蜜璃さんも成果を挙げていったと見られます。

本編では”継子”だったと明確には記述されていませんが、『鬼殺隊見聞録・弐』の煉獄杏寿郎さんの頁には「継子にしていた」という記述があります。

”恋の呼吸”を編み出したあとは本来の自分の持つ力を解放し、短期間で”恋柱”に就任しました。

杏寿郎さんが”炎柱”に就任してから1年も経たないうちに、いや隊士となってから1年も経たないうちに、”恋柱”に就任したことになり、18歳のうちに”恋柱”になった計算です。

蜜璃さん自身も「(”柱”になるために)私すごく頑張ったの」と「刀鍛冶編」で炭治郎に語っています。

関連記事→【考察】”柱”になった順番と年齢【10人】

鬼殺隊に入った理由

そんな蜜璃さんですが、鬼殺隊に入った動機はふたつ。

「添い遂げる殿方を見つけるため」と「自分らしく生きられる場所を探すため」です。

蜜璃さんは生まれつき筋力が強くて人の八倍あり、その筋力を維持するためか大食いです。

そして髪の色も、大好物の桜餅を食べ過ぎて桜色と緑色に変化してしまいました。一日に170個の桜餅を八か月食べ続けたら、髪と目の色が変わったそうです。

桜餅
桜餅

その腕力や髪の色が原因となって、お見合いが破談。悩んで髪の色を変えたり食べ物を控えたりしてみましたが、「こんなのおかしい」と思い、その後鬼殺隊に志願しました。

自分を偽らず、ありのままの自分でも人の役に立てる場所があるのではないか?」と、蜜璃さんは自問自答していたのです。

どういう経緯で鬼殺隊を知り、杏寿郎さんのところへ弟子入りしたか、というのは2021年10月現在公式では明らかにされていません

このあたりは色々と想像がふくらむところです。

”恋の呼吸”の完成

隊士になった当初はうまく呼吸を使えていなかった蜜璃さんですが、杏寿郎さんが”炎柱”となるときの戦いに参加したことをきっかけに、オリジナルの”恋の呼吸”を生み出して完成させます。

このあたりの経緯や、杏寿郎さんと蜜璃さんのからみは、『鬼滅の刃外伝』「煉獄杏寿郎外伝」で読むことが出来ますよ♪

絵は別の方が担当されていますが、わたしは全く気になりませんでした。

関連記事→【感想】『鬼滅の刃-外伝』【ネタバレあり】

蜜璃さんのあれこれを深掘り

「甘露寺家」は実在する

「甘露寺家」というのは実はわりと有名な実在する家です。

公家・華族に相当する家柄で、公家としては名家(めいか)、華族としては伯爵家、という家格を持っています。

作中では家柄に関することは全く描かれていませんが、幼少期からの食事量・内容を考えても蜜璃さんは「裕福な家の子女」なので、もしかしたら本当に、華族の流れを汲む家柄の子女なのかもしれません。

もしそうなら、鬼殺隊や産屋敷家のことも、もともと知っていた、という可能性も見えてきますね。

蜜璃さんはもてたのか?

さてそんな蜜璃さんは、実際鬼殺隊に入って「異性にもてた」のでしょうか?

思うに全くもてなかったと思います(伊黒さん以外)。

容姿はとても可愛いし、鬼殺隊の人たちは髪の色とか気にしなさそう(色んな人がいるので)ですが、なんと言っても「煉獄さんの弟子(当時は多分”甲”階級)」です。

話しかけられることはあっても、深入りはなかなかされなさそう。

そして入隊後ちょっとしてからは、蜜璃さんは杏寿郎さんとおそろいの羽織を着るようになります(『鬼滅の刃外伝』「煉獄杏寿郎外伝」で杏寿郎さんから送られた場面があります)。

師弟関係とはいえ、さすがにおそろいだと、勘違いした人も多かったんじゃないでしょうか?(杏寿郎さんも蜜璃さんもそんなことは何も考えていないと思いますが)。

杏寿郎さんが”炎柱”となってからは、羽織はおそろいではなくなりましたが、任務にも同行して順調に階級を上げていき、あっという間に”恋柱”になってしまいましたので、一般隊士たちが声をかける暇はなかったのではないでしょうか。

”柱”はモテる(風の呼吸を使う粂野氏談)と言われているように、”柱”になったあとに蜜璃さんに憧れる隊士は多かったと思いますが、就任してからはすぐに伊黒さんがべったりで、蜜璃さんも伊黒さんを気にかけていたので、まあ結果オーライという感じですね。

蜜璃さんの実力

蜜璃さんは”柱”としてのポテンシャルは高いものの、他の”柱”たちと比較すると実戦の経験値が少ないです。まだ隊士になってから日が浅い、というのが一番の理由です。

”柱”では下位グループか

実力だけでいうと、明らかに”柱”では下位グループに入りそうです。

無惨との戦いでも、”柱”たちのなかでは「わたしが一番役に立っていない」と焦りがみられました。

また性格的にも”突っ込んでいく”タイプで、冷静な状況判断が出来ていないことが多々あります。

炭治郎と同じく「感覚派」

どうみても「感覚派」で、”痣”を出したときにどうやったのかの説明を求められた際も、全て擬音で説明するなど、炭治郎と同類のようです。

というか、実際に”痣”が出る前の蜜璃さんの行動を見返すと、ちゃんと「心拍数をもっとあげて~」とか自分で言ってたんですが、そんなことすっかり忘れてしまっているみたい。

そんな感じでも何とかなっているあたりが凄い。多分「天才型」なんでしょう。炭治郎は「努力型」ですけどね。

伊黒さんとペアのときは、伊黒さんが状況判断をして指示したりしていましたが、こうした「論理的・戦略的戦闘」は蜜璃さんのこれからの課題となるものだった、と思います。

実際は経験値を積む前に無惨の討伐が成功しましたが、もしもっと時間があれば、蜜璃さんは年齢を考えても、もっともっと強くなったと考えられます。

伊黒さんとの出会い

”柱”に就任した際(と思われます)、お館様のお屋敷で迷子になったところを伊黒さんに助けられてから、二人は仲良くなっていきます。というか、伊黒さんがひとめぼれしてしまったそうです。

蜜璃さんのあの長い靴下も、伊黒さんからの贈り物です。

伊黒さんも子供の頃に煉獄家とは関りがあったので、ご縁というやつですね。

ただ本編中では、ふたりは別に交際中とか、恋人同士というわけではありません。はたから見ればどう見ても恋人同士に見えていたと思いますけれども。

関連記事→【研究】”蛇柱”伊黒小芭内さん【優しく強い】

作品における甘露寺さんの位置付け

初登場時はお色気担当?お馬鹿キャラ?とも目されてしまう立ち位置でしたが、物語が進むにつれ、蜜璃さんの内面がどんどん描かれていきます。

蜜璃さんは、自分らしい生き方を模索して鬼殺隊にたどり着き、強く優しい心で明るく皆を照らした、大正時代の最先端を行くような自立した女性として描かれています。

ありのままの自分を活かせる道を模索して

鬼殺隊に志願する前の蜜璃さんは、自分の体質や見た目、食欲に悩んでいました。しかし鬼殺隊士として目覚めてからは、その悩みは解消されます。

むしろ自分の個性や特性を活かし、人の役に立つ道を見つけることが出来て、鬼殺隊が蜜璃さんの居場所となっていったのです。

これは師匠である煉獄さんが母から教えられた「強く生まれたものの責務」という考え方とも重なります。

運命に翻弄されて心に闇や傷を抱えたまま、鬼への復讐を胸に頑張る隊士が多いなか、「ありのままの自分を開放することで人の役に立つ」という明るい蜜璃さんのキャラは異質でもあります。

これは「自分を活かせる場所は必ずある」という作者からのメッセージでもあると思います。

ただ、蜜璃さんが完全に自分の力を開放したのは「刀鍛冶編」のときです。蜜璃さんの心が負っていた「本当の自分を出したら嫌われるかも」という心の傷は、かなり根深いものだったのかもしれません。

隊士たちの心を明るく照らす

鬼殺隊の隊士たち、特に”柱”たちは皆、心に闇を抱えています。絶望や憎しみとともに鬼殺隊に志願してきた人がほとんどです。

そんななかで、蜜璃さんは温かくて優しい家族に囲まれ、おそらくは裕福な家庭で不自由ない生活のなか、隊士に志願しています。

蜜璃さんの入隊動機も「添い遂げる殿方を見つけるため」「自分らしく生きられる場所を探すため」と、他の隊士たちが鬼を倒したいと思って入隊する動機とは明らかに異なります。

公式スピンオフ小説2『鬼滅の刃‐片羽の蝶』第3話では、このことで少し悩んだ様子が描かれています。

けれど、蜜璃さんの底抜けの明るさと優しさは、”柱”をはじめとした他の隊士たちの心までも明るく照らしていたようです。

過酷な毎日で心まで疲弊してしまうことが想像される鬼殺隊で、明るい蜜璃さんの存在は、多くの人の心を癒していたのだと思います。

関連記事→【感想】『鬼滅の刃-片羽の蝶』【公式スピンオフ小説2】

ありのままの自分が認められることの大切さの象徴

現代ならば大食いも個性、強い筋力も個性、特殊な髪色や目の色も個性として認められ、憧れの対象となったり仕事になったりします。

ですが大正時代では、女性は家庭に入って夫に従い良妻賢母となる、というのがまだまだ常識でした。

大正時代は女性解放運動も盛んになっていましたが、女性が個性や能力を活かした仕事に就く、自立して生きる、というのはかなり厳しい時代でした。

蜜璃さんの場合は体質と見た目から、とくに生きづらさを感じていたと思います。でも鬼殺隊では自分を解放してありのままに個性を活かすことができ、認めてくれる仲間もたくさんできました。

単行本第14巻第123話で蜜璃さんは鬼殺隊を「私の大切な居場所」と言っています。

その時代特有の生きづらさ、問題点、個性が認められることの貴重さ、自分らしく生きられることの喜び、甘露寺蜜璃さんはそうしたものを作品内で象徴していると思います。

皆の心のバランスをとる存在

鬼殺隊はつらい過去や運命にとらわれた人たちが、鬼への復讐のために集まってきます。

日々の鬼殺や死に触れることで、きっと心も疲弊してしまう環境です。人の心に鈍感になったり、一般社会の常識や感覚を失ってしまいそうになるかもしれません。

けれど蜜璃さんに接することで、隊士たちは「人間の心」「一般の社会」を思い出し、人としての心のバランスをとることか出来たのではないでしょうか。

蜜璃さんはきっと鬼殺隊の中和剤ですね。

本編終了後

単行本第23巻掲載の現代編では、転生後に伊黒さんと二人で「蛇の置物のあるメガ盛り定食屋」を営んでいるようです。

蜜璃さん、伊黒さん、お幸せに♪

また公式スピンオフ『キメツ学園』では、ピザ屋で配達のバイトをしながら芸大に通う女子大生をやっています!似合いますね♪

関連記事→『キメツ学園』設定まとめ

蜜璃さんが歌っている歌

第12巻101話で蜜璃さんが

♪宮さん宮さんお馬の前にヒラヒラするのは何じゃいな♪トコトンヤレトンヤレナ♪あれは朝敵征伐せよとの錦の御旗じゃ知らないか♪トコトンヤレトンヤレナ

「トンヤレ節(宮さん宮さん)」

という歌をうたっていますが、あれは「トンヤレ節(宮さん宮さん)」という歌で、明治元年頃、戊辰戦争の際につくられた、日本で最初の軍歌とされる歌です。

のちに「小学唱歌」にも採用され、当時流行していました。

まとめ

甘露寺蜜璃さんは17歳ごろ、煉獄杏寿郎さんのもとで修業をはじめました。

半年で”最終選別”に合格し、隊士となってから”恋の呼吸”を生み出し、入隊後一年も経たないうちに”恋柱”に就任しました。

常人の八倍の筋力を持つ特殊体質と食欲は、一般女性として生きるためには悩みがつきまとう体質でもありました。

ありのままの自分を受け入れてくれるような強くて素敵な殿方を探したい、より自分らしく生きられる場所を見つけたい、というのが鬼殺隊への入隊動機でしたが、結果として蜜璃さんはその明るさで鬼殺隊のみんなを明るく照らし、生まれ持った特殊体質と努力で多くの人を助け、そして伊黒さんという素晴らしい殿方と出会うことも出来たのです。