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【ちょっと雑?】第7巻-狭所の攻防【アニメ版「立志編」第26話~「無限列車編」途中まで】

藤村さき
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 原作第53話~第61話を収録。アニメ版第一期「竃門炭治郎立志編」第26話は、この巻の途中までの内容になります。

 「蝶屋敷編」終盤から「無限列車編」中盤が掲載、「番外編」として、栗落花カナヲが胡蝶姉妹に出会う幼少期が掲載されています。

第7巻の目次と各話のあらすじ

第53話 君は

 炭治郎は胡蝶しのぶの診察を受けた際に、「ヒノカミ神楽」「火の呼吸」について質問をする。しのぶは知らない様子だったが、”炎柱”の煉獄杏寿郎に聞いてみるよう助言をし、連絡をとってくれるという。そして炭治郎たちは蝶屋敷を出発し、無限列車に乗るべく駅へ向かう。

第54話 こんばんは煉獄さん

 何とか列車に乗り込んだ3人が”炎柱”を探していると、「うまい!」という大声が。その声の持ち主こそ”炎柱”煉獄杏寿郎だった。杏寿郎は炭治郎を隣に座らせ「呼吸」について解説を始め、自分の「継子」になるといいと言い放つが、「ヒノカミ神楽」については何も知らないとのことだった。そしてこの列車に鬼が出ることを3人に告げる。

第55話 無限夢列車

 眠りに落とされた杏寿郎と炭治郎たち。杏寿郎・炭治郎・善逸・伊之助はそれぞれ夢を見ていた。鬼は協力者である人間たちに、鬼狩りたちを縄で彼らとつなぐように命じる。その縄は、繋ぐことで夢の世界に入ることが出来る特殊な縄だった。鬼は夢の中で「精神の核」を破壊することで鬼狩りたちを葬ろうとしていたのだった。

第56話 目覚めろ

 夢の中に入り込んだ人間たちは、「精神の核」を探していた。煉獄杏寿郎の夢の中に入り込んだ少女が「精神の核」を破壊しようとしたとき、杏寿郎は無意識にそれを察知して少女を締め上げたものの、それ以上動きがとれなくなってしまう。炭治郎もまた夢の中で「これは夢だ」と気付くが、そこから抜け出せずにいた。

第57話 刃を持て

第58話 おはよう

第59話 侮辱

第60話 二百人を守る

第61話 狭所の攻防

番外編

 カナヲと胡蝶姉妹との出会いが描かれています。

原作の感想

 このあたりは映画版として公開され、大人気となったストーリーです。

 映画版ではアニメ版から続く追加シーンもあり、煉獄さんとの合同任務として正式な任務になっていますが、原作では「煉獄さんに会うために乗車した」とだけなっています。

 またアニメ版ではしのぶさんが煉獄さんに鎹鴉を飛ばして連絡をとるのではなく(原作では話がうまく届いてなさそうでしたが)、お館様から任務が炭治郎に行くようにしてもらったようです。

ちょっと描き方が雑

 原作も面白く、盛り上がったパートですが、分かりにくい箇所も多く、ちょっと展開が飛ばしすぎだと思います。説明だけのコマも多いです。

 作者も「ゴメンよ」とは言っていますが、炭治郎以外が目覚めた理由や様子がきちんとストーリー上で描かれていないのはやはりどうかと思います。

 おまけページで書かれてはいますが、禰豆子が切符を燃やしたから目覚めたそうです。

 また錐が隊服を突き破った理由については、この錐の原料が魘夢の骨や歯から作られているからだと推測できます。隊服は十二鬼月の攻撃までは防げないと、p.194の大正こそこそ話で書かれています。

 このあたりは映画では少し描かれてはいたものの、やはり説明は不十分という感じでした。2021年10月10日からアニメ版「無限列車編」が放映されますが、このあたりを補完してくれるんじゃないかなと期待しています。

 ただの錐なら隊服で防げると思い、炭治郎も油断してしまって、そのまま刺されてしまったのかもしれないですね。

疑問点

どうして鬼狩りが乗っていると知っていた?

 煉獄+炭治郎たち3人に対して、人間の協力者がちょうど4人準備されていますが、魘夢は鬼狩りが列車に乗り込んでくることをあらかじめ知っていたの?と思いせんでしたか?

 煉獄さんの夢の中に入っていた少女は、初めてではないような感じがしたので、これまでも鬼狩りが乗り込んでくるたびに、同じように精神の核を破壊していたのだと思います。

 魘夢も鬼狩りを相手にするのは初めてではない感じだったし、想定して準備していたのでしょう。

 でもどうして鬼狩りってばれたんでしょうね?目立つから?まさか内通者いたりしませんよね???

煉獄さんが見ていた夢は幸せな夢?

 煉獄さんが見た夢は、父の槇寿郎さんに「柱になった」と報告する夢でした。

 それに対して槇寿郎さんは喜んでおらず、そのことを聞いた弟の千寿郎も泣いています。そしてそんな弟をなぐさめて元気付ける煉獄さん、という内容の夢です。

 夢を見ているときの煉獄さんの表情も、どちらかというと苦悶の表情という感じです。 魘夢は「幸せな夢を見せた」と言っていますが、煉獄さんにとってこれは幸せな夢だったのでしょうか?

原作とは違う、アニメ版第26話の追加シーン・変更シーン

 アニメ版第26話では重要な追加シーン・原作からの変更シーンがあります。

「無限列車」への乗車理由

 まず、「無限列車」に炭治郎たちが乗車する理由が変更されています。

 原作では「煉獄さんに会うため」になっていますが、アニメ版では「煉獄杏寿郎と炭治郎たち三人の合同任務」になっています。

しのぶさんとお館様の会話シーン

 しのぶさんがお館様のもとへ赴くシーンが追加されています。ここでは「無限列車」の任務へと向かう煉獄さんと会話するシーンも追加されています。

 また、しのぶさんが「無限列車」の任務に炭治郎を推薦したことが、お館様としのぶさんとの会話で明らかになりました。

 炭治郎のお父さんが「”火”の呼吸を使っていた」という話もしのぶさんからお館様へと伝えられ、お館様は表情を少し変えたように見えました。

 そして、炭治郎たちが全集中・常中を修得したことも含めて、しのぶさんが意図的に訓練を施したのではないかと思える発言もありました。

 原作でもそんな気は少ししていましたが、アニメで見ると明らかに「機能回復訓練」の域を超えているように思いました。あれだけ動ければ普通退院ですよね。

 しのぶさん、鬼殺任務や医療だけじゃなくて、裏でかなりいろいろ働いてる感じがします。自分の立ち位置をしっかりとキープしてる感じです。

義勇さんが訪れるシーン

 蝶屋敷を出発する前に、義勇さんがあらわれて炭治郎がきちんと挨拶や会話を交わしたシーンが追加されています。

 原作ではあまり表に出されることの無かった登場人物同士のつながりや気持ちの変化などが表現されていたのは、とても良かったと思います。

第8巻の感想へつづく

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