【感想】第10巻-人間と鬼【アニメ版「遊郭編」第6話~第8話途中まで】
原作第80話~第88話までを収録。番外編として「伊之助御伽草子」が収録されています。
「遊郭編」中盤が描かれており、アニメ版「遊郭編」第6話~第8話途中までの内容になります。
第10巻の目次と各話のあらすじ
第80話 価値
宇髄さんはかつてお嫁さんたちに「命の順序」について語りました。それは「お前たちは死ぬな」というもので、「くのいち」として命をかけることが当たり前だった彼女たちにとって、戸惑うものでもありました。
地下でまきをと須磨を労った宇髄天元は、伊之助のいうところの「蚯蚓帯(みみずおび)」を追って地上に出ます。
地上では炭治郎が上弦の陸である堕姫と対峙しており、ついに一般人にまで被害が及んでしまっていました。炭治郎は自らも怪我をしながら、かつてない程の鬼への怒りを覚えます。
補足
「命の順序」のエピソードは、アニメ版「遊郭編」第5話に挿入されました。
第81話 重なる記憶
原作では煉獄槇寿郎の「炭治郎への手紙」シーンから始まります。
そこには炭治郎への謝罪と謝意、自分のこと、杏寿郎のこと、そして「日の呼吸」「選ばれた使い手」について記されていました。
炭治郎はすでにその手紙を読んでおり、そこに記された「痣」と自分の額にある「痣」は出来た経緯が違うので、自分は「日の呼吸」の「選ばれた使い手」ではないと感じます。
それでも「人にはどうしても退けない時がある」と、炭治郎は心を奮い立たせ戦いに集中し続けます。
その様子に、堕姫は「無惨の細胞が持つある記憶」が重なっていきます。
補足
炭治郎の目が血で染まっている様子、そして堕姫の動きをとらえられている様子、これってもしかして「花の呼吸終ノ型・彼岸朱眼」と、程度は違えど同じ原理なのでは?と思いました。
そしてついにアニメ版「遊郭編」第6話にて、無惨の記憶にある「謎の剣士」が登場。キャラクター名は「剣士」とだけなっていましたが、CVは井上和彦さんでした!
主役級の声優さんたちがばんばん出てきます。豪華ですね!
『鬼滅ラヂヲ』によると、このシーンに限らず、炭治郎役の花江さんは原作の「コマ割」「セリフの吹き出しの切れ目」を意識しながら演技をされているそうです。
第82話 人間と鬼
炭治郎は「ヒノカミ神楽」で堕姫を徐々に圧倒していきますが、それもついに限界を迎えてしまいます。
堕姫が炭治郎にとどめを刺そうとしたとき、禰豆子が箱から飛び出しました。堕姫に流れる無惨の濃い血は、禰豆子の怒りを高めます。
補足
このシーンは珍しく、原作の方がもう少し詳しく説明されています。
アニメ版では「堕姫のなかの無惨の血は、禰豆子が今まであった鬼のなかで一番濃い」というくだりはありませんでした。
第83話 変貌
やがて堕姫は禰豆子の変化に気付きます。禰豆子の傷の再生速度は上弦に匹敵するほどとなり、頭には角が生え、全身には文様が浮かび上がっています。その姿はまさに「鬼」。
補足
第83話では、無惨が堕姫に「禰豆子をみつけて始末するよう指示」した描写があります。このシーンはアニメ版「遊郭編」第6話にも収録されています。
また炭治郎と禰豆子の弟である竹雄が昔語った「禰豆子の危うさ」を語る場面が挿入されています。
第84話 大切なもの
禰豆子は堕姫を圧倒していきます。表情もかわり、禰豆子はまさに「鬼」になろうとしていました。「血」を求めて、人間にも襲い掛かってしまいます。
あわやというとき、炭治郎がぎりぎりで禰豆子を抑え込みましたが、理性は戻りません。
そして禰豆子に血鬼術で燃やされ倒れていた堕姫が、復活します。
緊張が走った刹那、宇髄天元がひょいっとあらわれ、次の瞬間には堕姫の頚が切断されていました。
補足
アニメ版「遊郭編」第7話はこの回からのスタートです。
禰豆子の血鬼術で燃やされた堕姫が「火」を恐れているシーンがあります。
原作では1~2コマだけのシーンで、初見では気付かない程度の描写したが、アニメ版ではもっとしっかりと描かれています。
第85話 大泣き
補足
炭治郎と禰豆子のお母さんが歌っていた子守唄は「小山の子うさぎ」という、佐賀の子守歌です。
本番ではお母さんらしさを出した歌い方をされたそうです。
第86話 妓夫太郎
第87話 集結
第88話 倒し方
番外編 伊之助御伽草子
猪に育てられた伊之助がどうして言葉を喋れるようになったか、という理由が幼少期のエピソードとして描かれています。
伊之助は、幼い頃に「たかはる青年とそのおじいさん」の住む家で食べ物をもらったり、「百人一首」などを読み聞かせてもらったりしていました。
ふんどしに書かれていた自分の名前もそこで教えてもらい、たかはる青年(口が悪い)と言い争いをしたりしているうちに、言葉を覚えたそうです。
補足
伊之助はこのおじいさんのことを「おかきじじい」と名付けていましたが、今では思い出すと「ほわほわ」するそうです。