【考察】善逸の鎹鴉が「雀」だった理由
鬼殺隊士たちに支給される相棒「鎹鴉(かすがいがらす)」。
主に連絡用とされていて、基本的に強い隊士には速い鴉がつきますが、隊士との相性もちゃんと考えているように見えます。
ぼーっとした無一郎君にはムダに面倒見の良い愛情が深い鴉、口数の少ない義勇さんには空気感があいつつも放っておけないおじいちゃん鴉があてがわれています。
逆に隊士たちの趣味嗜好に染まる鴉も多く、鎹鴉たちはみんな、隊士たちの心に寄り添ってくれています。
そんななか、善逸だけは「鴉(からす)」ではなく「雀(すずめ)」が相棒としてつきました。名前は「うこぎ(雄)」。善逸は「チュン太郎」と呼んでいます。
どうして善逸に「雀」なのか?
のちには意思疎通ができるようになっていますが、チュン太郎はうまく喋れないので、当初は耳の良い善逸ですらコミュニケーションがとれませんでした。
それでも善逸に鎹雀がついたのは、何か理由があるはずです。
ちなみに雀は賢いので、人の言葉を理解したり単語を話すこともあるそうです。
善逸の修行した場所にある「桃畑」から考察
まずは本編に出てきた「桃畑」とからめて、地域的な側面から考察をしたいと思います。
雀神社
茨城県の西端にある古河市(こがし)に、「雀神社(すずめじんじゃ)」という神社があります。
雀神社は1000年以上の歴史をほこる地域の総鎮守で、古河市周辺は平安時代から製鉄業もさかんな土地柄です。
また古河総合公園には「桃林」があり「桃まつり」でも有名です。
善逸の回想には「桃の木」もたくさん出てくるので、もしかしたら善逸が修行したのは現在の古河市周辺なのかもしれません。
こうした縁で、善逸に「雀」がついたのではないでしょうか?
善逸の性格からの考察
善逸はいつも「任務に行きたくない」と思っています。
”最終選別”のときも、師匠の桑島さんにひっぱたかれて参加しており、山中でもおそらく「へなちょこモード」で「助けて」と叫んでいたと思われます。
藤襲山での参加者たちの様子は必ず観察されていたはずなので、合格したとはいえ、そんな善逸の様子を聞いたお館様は、どう思ったでしょう?
わざと意思疎通ができない「鎹雀」をつけた
もし流ちょうにしゃべる鴉がついたら、きっと善逸は鴉に甘えてしまうだろう、もしくは喧嘩してしまうかもしれない、とお館様は考えたかもしれません。
チュン太郎(うこぎ)がうまくしゃべれないからこそ、善逸は自分の心と向き合って、いやいやながらも任務へと気持ちを向けることが出来たのではないでしょうか。
炭治郎ははじめからチュン太郎と会話出来ていたので、もしかしたら最初の予定では炭治郎につくはずだったのかもしれないですね。